!注意!
必要書類など詳細は市区町村によって異なるため、実際に申請を行う際は必ず市区町村のページを確認するようにしてください。
4号保証とは?
4号や5号がありますが、元になる法律を基準にした略称と思ってもらえば良いです。
今回扱う4号認定は「中小企業信用保険法第2条第5項第4号」の規定に基づく認定なので4号認定と呼ばれています。
コロナ関連で取りざたされているのは4号・5号ですが1号や2号もあります。
今回の4号認定があれば借入れる債務の100%を保証協会に保証してもらえます。通常の保証とは別枠なので、保証枠(2.8億円)を使いきっている場合でも利用出来ます。
ちなみに5号認定の場合保証率が80%になるため、要件を満たしているなら4号で申請する方が良いです。
申請先
市区町村になります。営業実態があれば本店以外でも良いですが、基本的には本店所在地の市区町村に申請することになります。
役所以外の場所で受け付けていることもあるため、市区町村のホームページで申請場所を確認しておきましょう。
必要書類
申請書
全く同じ内容の様式が2枚ありますが両方必要です。
一つが市区町村保管用、もう一つが金融機関提出用になります。会社保管用は無いので、念のため認定後コピーを取っておくと良いでしょう。
作成にあたっては先に後述の「確認書」を作っておくとほぼ転記で完成します。
売上減少の理由は何を書けば良いのか
理由が自由記述になっていますが、このご時世なので何を書いても凡そ理解はされます。
飲食店や小売業であれば「コロナウイルスによる自粛のため集客が著しく減少している。」のような内容で十分です。
確認書
「直近月の売上実績」「翌月・翌々月の売上見込み」「各月前年の実績」の計6ヶ月分が必要です。
2020年4月に申請しようと思うと「2020/3実績」「2020/4・5見込」「2019/3~5実績」を記入することになります。
前々月でもOK
例えば4月1日に「3月の実績を出せ」と言われても無理がありますので、その場合2020/2~4、2019/2~4」の実績や見込を記入すればOKです。
4月後半でも2月実績で良いのかというと微妙ですが、基本的にはOKしてもらえるとは思います。気になる場合は先に提出先の市区町村に確認しておくと良いでしょう。
売上が20%以上減少していることが要件
「当月売上高の対前年」「当月以降3ヶ月合計売上高の対前年」がそれぞれ20%以上減少していないと認定されません。
先ほどの例で言うと「2020/3実績が2019/3実績に比べ20%以上減少」「2020/3~5実績が2019/3~5実績に比べ20%以上減少」が要件です。
単月で見ると減少しない場合、例えば2020/4見込は2019/4実績に比べそこまで減少しない見込みといった場合でも問題ありません。3ヶ月トータルで見た場合の減少率が要件になっています。
売上計画書
参考資料の位置づけです。立ち位置としては、「確認書に記載した翌月・翌々月の売上見込の根拠」ではありますが、実態としてはほぼ確認書と同じ記入内容で終わります。
見込みの精緻さはそれほど求められない
特に事情が事情なので、あまり計算根拠は求められません。「3月に大きく減少し、4・5月も同水準になりそうだ」くらいの作り方で大丈夫です。簡単には質問されるかもしれませんが、深い追及は無いと思われます。
確認書の各月売上高等を確認できる同一資料2期分
数値の確からしさの検証の流れとしては、「今月・前年同月が同じベースで比較されているか」「その数値が税務署に申告する確定値であるか」となります。
なのでまず、「試算表」「売上台帳」など単月の売上を確認出来るものが4ヶ月分(当月・前年3ヶ月)必要になります。
加えて、確定申告で税務署に提出した法人税申告書・決算書・勘定科目内訳明細書等控一式が必要になります。(最新の1期分で良いと思います)
概況表(月別売上)と税務署の受領印(電子申告の場合メール詳細)を主に確認します。
月別売上が記載されていない場合
概況表に月別売上を記載していない場合は前年の3ヶ月分の試算表が確定申告値と同一か確認出来ません。
その場合、損益計算書の年間売上高から判断することになりますので、前期12ヶ月分の試算表が必要になります。月次推移表があればそちらで代用出来ます。
商業登記簿謄本
これは普通に取得してきたものをそのまま提出すれば良いのですが、3ヶ月以上前のものでないかは確認しておきましょう。
なお、個人事業主の場合は不要です。(開業届も不要のことが多いです)
提出先の市区町村にて事業を行っていることが確認出来る資料
事業を行っている証明までは不要なので、賃貸借契約書や持ち物件なら不動産登記などでOKです。営業許可証などに住所記載があれば代用出来ます。
1年以上の期間を確認出来る必要がある
「1年以上」が要件なので、最近賃貸契約を更新したばかりなどの場合足りなくなります。
念のため「最新の契約書」「ひとつ前の契約書」くらいを持っていけば確実です。
許認可・届出書等の写し
特に許認可等が必要無い事業であれば不要です。
実印
申請書・確認書に押印します。その場で修正する際の訂正印にもなるので持参しておきましょう。
最悪の場合その場で書き直すこともあるため、住所や社名の書かれたゴム印を持っていれば併せて持参しましょう。
認定までどのくらいかかる?
市区町村によるようですが、早ければその場で認定書(申請書に市区町村の押印を付したもの)を貰えます。一旦預かって後日渡す市区町村もあるようです。急ぎであれば事前に確認しておくと良いでしょう。
期限は1ヶ月
認定されてから1ヶ月が有効期限です。過ぎてしまうと取り直しになるため、認定を得たら早めに金融機関に相談・提出しましょう。
保証の認定と融資の審査は別
認定を得られたからといって確実に融資が貰えるわけではなく、審査は行われます。金融機関も多く相談が寄せられており時間がかかる可能性もあるため、利用予定があるなら相談は先んじて行っておく方が良いでしょう。